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私募不動産ファンドとは?

<上場不動産ファンド(J-REIT)と私募不動ファンドの違いは?>

 今回は不動産投資についてのお話です。 ようやく1990年代にバブルが弾けて、不動産を含めた多くの不良資産の整理するために 不動産流動化市場が形成されてきました。 そして今、不動産流動化市場では更に大きな変化が起きようとしています。

【市場形成から市場拡大へ】

 ここに来て、米国不動産投資信託(REIT)相場が急落して いますが、日本版上場不動産投資信託(J-REIT)は マーケット形成期ということもあり、順調にその市場を 広げています。 更なるJ-REIT市場拡大はもちろんですが、 今後は非上場ではあっても、投資家にとって魅力と特徴の ある不動産ファンドが数多く登場してくる思われます。

【大型物件から中・小型物件へ】

 これまでは不良債権処理の一環として大量の不動産が 放出され、数十億円から100億円規模の大型の物件が 流動化の主な対象でした。 今後は固定資産の時価会計 導入を2005年度に控え、企業は収益性の低い資産、 売却益の期待できない物件など、多様な固定資産の 売却が更に進むでしょう。

【非上場不動産投資ファンドの現在】

 そんな中、期待されるのが非上場の不動産投資ファンドですが、既に 「投売り状態で販売されているマンション等の区分所有物件を転売して利益を得る」もの、 「J-REITへの売却によるキャピタルゲインを狙う」ものや、 「高齢者向けケア住宅の開発から参加できる」もの等、 特徴ある商品も登場していますが、地価、物件の売却価格上昇を想定している ファンドも多く見受けられます。 しかし、ごく一部の地域でようやく地価は下げ止まっているとはいえ、 保有する物件の想定売却価格の決定は非常に難しく、 高い想定売却価格により「リスクは高いが、リターンは低い」 といったファンドがあるのも事実です。

【高収益不動産投資ファンドとは】

 では、高収益をもたらす物件とはどんなものでしょうか? 今後は「割安で優良な物件」を購入するだけでは高収益は 期待できません。 つまり、 「スキーム」 「仕入れ」 「コンセプト」 「テナント・マーケティング」 「維持・管理」 等、 全てで差別化を図り、高収益なオフィス・ビルを創り上げていくことが必須条件となります。 今後、更に「高値売却によるキャピタル・ゲイン」も期待できる環境が整いつつありますが、 あくまでもプラス・アルファと考えておいたほうがが賢明といえるでしょう。

<ポートフォリオと不動産投資の特性は?>

【不動産投資の特徴は?】

 ここで不動産投資の特徴やメリットについて簡単に述べたいと思います。

  主な特徴やメリットは

 1)価格の安定性 不動産の集中市場が存在しない点や、流動性の低さにより新しい 情報が価格に織り込まれるまで時間がかかるため、価格の変動が小さい

  2)債券と株式の中間的な収益性 不動産価格は株式よりはリスクが低いが、収益面では毎月収入が ある点で等で債券により近いしかし債券よりもその収益性は高い

 3)ポートフォリオにおける分散効果 不動産市場は既存の金融市場(株式、債券、為替)との相関性が 低いため、ポートフォリオに加えることによって、ポートフォリオ 全体のリスク分散効果を期待できる

  4)実体性、明確性、確実性の高さ 金融商品とは異なり、投資する案件を実際に目で確認することが できるため実体性があり確認と理解し易い。 等、があげられます。

【日本の不動産の魅力とは?】

  それでは、日本の不動産はどのような魅力があるのでしょうか? 海外の投資家から見た場合、日本の不動産投資のメリットは いくつか上げられます。 例えば、

 1)先進国の不動産市場において、大きな非効率性、つまり 値段の歪みが数多く存在し収益機会が多い

 2)企業によって保有されている不動産が今後も継続して、 安い価格で市場に売りに出され多くの投資物件が存在する

 3)世界的にも低い金利で資金を調達することができる といった点が上げられます。

【直接投資と不動産ファンド投資】

  実際に不動産投資を行う場合、直接物件投資を行う方法と、 不動産ファンドを通して投資を行う方法があります。 もちろん不動産投資について、知識、経験、資金、時間、労力など が豊富で余裕がある投資家の方には直接投資もお勧めいたします。 しかし、現実的には専門家に任せて不動産ファンドを通して投資する ほうがより効率的と言えるでしょう。

【不動産ファンドの種類】

  一口に不動産ファンドと言っても、その形態から2種類存在します。 それは「上場不動産信託(J-REIT)」と「私募不動産ファンド」の 二つです。 「上場不動産信託(J-REIT)」は、 一般小口投資家からの資金を集めて信託化しその受益権を株式 として上場し売買されます。 投資する案件は比較的大規模なものなるため、その安定性は 確保できますが収益性は抑えられることとなります。 また、規模が大きいため実際にどの物件に投資が行われている か、という明確性や区分性も低くなります。 そして、この「上場不動産信託(J-REIT)」小額からの 投資が可能で一般投資家向けのファンドといえます。

  一方「私募不動産ファンド」は、 特定の投資家から500万円から1000万円程度を 一口として資金を募ります。 そして、比較的小規模案件(10億未満)に投資を行い、 独自の「価値向上戦略」を施しその不動産価値をあげ、 更にはノンリコース・リースを利用し収益にレバレッジを掛ける ことにより、より高い収益性を実現します。 つまり「私募不動産ファンド」こそが富裕層、または 機関投資家向けのファンドといえるのです。◆

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