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現代ポートフォリオ理論(ハリー・マーコヴィッツ)から行動経済学(ダニエル・カーネマン)まで、証券投資理論とマーケットの半世紀を振り返りながら、自分だけの収益=α(アルファ)の源泉を探求する、市場参加者必読の書。
αとは、株式市場や債券市場の平均収益を上回る“超過収益”のことで、その超過収益を市場平均より小さなリスクで達成した場合にはじめて価値を認められる。
これまで多くのファンド・マネジャー(資金運用者)たちが、最新の金融理論をもとに独自の投資戦略を編み出し、αの獲得にしのぎ削ってきた。しかし、継続的にαを生み出すことができた者は一握りにすぎない。
実際、金融理論と現実(マーケット)の間には、流動性リスク、税金、経済危機、運用報酬問題、アノマリー(価格の歪み)の枯渇など、実に多くのハードルが立ちはだかっている。こうしたハードルを乗り越えて自分だけの収益を確保するには、どのような戦略でマーケットにのぞむべきなのか。
市場参加者ならば誰もが夢みる“必勝の戦略”を求めて、先達たちがマーケットに挑み続けた50年間をダイジェストで振り返り、ますます効率化が進みつつある現代証券市場からαを確保するためのヒントを探る。
マーコヴィッツの理論はリスク回避型の投資家を前提にしている。このタイプの投資家は富が蓄積されるにしたがってリスクをとらないようになる。期待収益が同じであれば、より確実に収益を確保できる商品を選択する傾向がある。しかし、人は常に合理的に行動するとは限らない。我々の行動は、自分自身の満足感を満たす(効用の最大化)よりも、最近の経験に影響を受けやすい。行動心理学者のエイモス・トヴァースキーとダニエル・カーネマンは、人間が時として非合理的な行動をとることを明らかにしている…。◆