商品先物ファンドに投資する? (先物相場とトレンドフォロー)

Posted on Jan 27, 2003

 ②先物相場とトレンド・フォロー(順張り戦略)の長所と短所
将来の価格変動のリスクをヘッジする必要から、いわゆる先物相場は作られました。その原型は、1730代に始められた、大阪の堂が島で始められた、米の先渡し取引とも言われています。

 先物市場の参加者は、原資産の価格変動をヘッジしたいという投資家と、収益を求めてリスクを遭えて取るスペキュレーター(投機家)と、現物・先物市場の価格裁定取引を行う、アービトラージャーで成立しています。米国債券先物市場や、株式先物市場は、その参加者も多く流動性が高い市場です。これに対し、一般的に、商品先物は参加者も少なく、市場規模も小さいといえます。

 また、商品相場は、天候の不順や、戦争等で乱高下することがあり、数ヶ月で価格が2~3倍に上昇することもありえます。ファンダメンタル(経済の基礎条件)だけでは分析しきれないマーケットと言えるでしょう。このような理由から、金融先物(債券・株式)に比べ、テクニカルな分析による投資手法が多く研究されています。特にトレンド・フォローのシステムが適していると言われています。

 しかし、必ずしもトレンド・フォローのシステムが万能なわけではありません。トレンド・フォローのシステムは、大きな方向性を持ったトレンドでは、大きな利益を上げますが、逆にレンジの相場では細かく損をし続ける傾向にあります。一つの商品相場は、必ずしもいつもトレンドを持って動いているわけではなく、多くの期間は一定のレンジで推移しているケースが多いのです。

 商品先物をファンドで扱う場合、多くの異なる商品相場に分散して投資し、よく調整されたトレンド・フォローシステムで運用すると、比較的安定した高いパフォーマンスが得られます。

次は先物ファンドの選び方をご説明しましょう。



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