不動産投資の現実④

Posted on Jun 21, 2004

今週も引き続き「高利回りの秘密」についてですが、
ある重要な統計が発表されましたので、これを機に、
高利回りを影で支える「分析力」についてお話したいと思います。

 このところ不動産ファンドの話が続いています。
不動産なんて、、と言われる方もいらっしゃるかも
しれませんが、もう少しだけお付き合いをお願いします。

 意外に思われるかも知れませんが、やはり日本人は
不動産が好きなようです。

■■■■■■■■【マーケット分析って地味そうだけど?】■■■■■■■■

 とても重要なんです。

 実は、しっかりした分析こそが、来週お話する「テナント付け営業」を
とても楽にしますから、結果「高利回り」につながるわけです。

①中長期のマーケット分析
②テナント付け(最近は、格好よく『リーシング』なんて言います)の営業力

 は、セットみたいなものです。

 オフィス需要のないところにオフィスを建てても苦労しますから、
地域地域でよく分析しないといけません。

 かといって、テナントを見つけて来なければ、
分析だけでは意味がありません。

 両方がないと「高利回り」は難しいです。
つまり、机上の理論と現場仕事の両方やれないとダメだということです。

■■■■■■■■【オフィス空室率改善!】■■■■■■■■

 先週、都心5区のオフィス需給調査の結果が発表されました。
昨年の8月末以降、空室率は一貫して低下しているそうです。

 さらに、
「今後6〜9ヶ月間は空室率が低下し続けるだろう。」
 との心強いコメント。

 また、賃料の指標はまだ下がっていますが、実際の賃料相場は下げ止まった模様です。
(これは、回復期に見られる現象で、余っているオフィスの賃料を指標にして
いますから、空室率は改善しても、賃料は下がっていきます。)

 つまり、都心のオフィス市場は「中期的」に緩やかに回復するということになります。
ほぼ我々の狙い通りになってきました。


■■■■■■■■【2010年問題は大丈夫なのか?】■■■■■■■■

 では、「長期的」にはどうでしょう?

 マスコミは「○○年問題」というのが大好きです。
大型オフィスが大量供給された2003年問題の次は、2010年問題だそうです。
団塊の世代の退職が2010年にピークとなり、
オフィスの需要が減るのでは?とのこと。

 しかし、過去を見てみても、IT業界で騒がれた2000年問題も、騒ぎばかりで
実際にはたいしたことありませんでした。2003年問題も一部の大型オフィスに
影響がありましたが、思ったほどの騒ぎにはなっていません。

 「○○年問題と謳えば、雑誌や新聞が売れるから。」と、関係者は言っていました。
どこか言葉遊び的なところがあって、踊らされている気がします。

■■■■■■■■【オフィス需要は減らない!】■■■■■■■■

 ということで、2010年のオフィス需要減も大きな問題にはなりません。

「なぜ?」ですって?
 2010年問題も、一部の大型オフィスの問題を取り上げているに過ぎません。
我々は、中小オフィスをターゲットにしていますから、問題にはならないのです。

 むしろこの時こそ、中小オフィスにとっての大きなチャンスだと思っています。

 大手企業は、社員が減って今程のスペースが要らなくなります。
ところが、団塊の世代はアクティブです。

 リタイヤしても、家にこもることなく、新しいチャレンジをし続けるでしょう。
その時必要なのは、若い世代と同様、自分にあったオフィス、主張のあるオフィスです。
個性が求められるのです。

 言い換えれば、カギは「豊かさ」と「多様性」にあるのです。

■■■■■■■■【多様化!多様化!多様化!】■■■■■■■■

 −週の半分は自宅で仕事してるよ。
 −うちの会社は、会議室は他の会社と共有してるんだよ。
 −パートナーシップっていうのは、面白い形だね。
 −ビルに受付があって、宅急便も受け取ってくれるし、押し売りも追い返してくれるんだ。
 −夜中まで働いた時は、会社に泊まっちゃうね。 シャワー浴びて仮眠室で寝る方が楽だから。

 という方が、皆さんの周りにもいらっしゃいませんか?

 仕事のやり方が多様化していますよね。このトレンドを支えていくのが
新しい中小オフィスだと思います。
すでにSOHO、レンタルオフィスなど、その芽は出始めています。

 もちろんこれまで通りのオフィスも残り続けます。
でも、5〜10年かけて変わっていきますよ、確実に。
長期の視点を忘れずに。

「中小オフィスの台頭」

 これこそが「大吟醸シリーズ」が見据えている未来のオフィス・マーケットです。

次回はテナント付け営業力のお話です。◆(続く)

IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII近況報告IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII

 6月から募集を開始しました高収益オフィス・ビル投資ファンド
「大吟醸 シリーズⅠ」ですが、おかげさまで非常に多くの問い合わせを
頂いておりますため、募集金額を当初の5億円から30億円に変更することに
致しました。

 都心の不動産マーケットでは、一部大型物件ではミニバブルが起きていると
言われていますが、中小オフィスビルの調達のタイミングとしては、引き続き
良い時期と判断しています。

 運用成績を維持する上では、優良な物件の調達が不可欠なため、
引き続き、物件の調達に全力を注いで参ります。

 このメールを通して弊社のファンドにご興味が湧かずとも、不動産投資について
皆様の知識が少しでも深まれば幸甚です。



<<ニュースの見出しに戻る

Top Page

Copyright© 2001, J. K. Wilton & Company.
For further information contact webmaster@jkwilton.com