「米国保険『IUL』契約の実例①」
2018.06.22 エステート・プランニング
「60歳男性保険料約1億円で米国IULを購入。」
この方は会社を経営していますが、余剰資金を利用して資産運用と万が一の保証を目的としてIUL (Index Universal Life) を購入し ました。 以下概要です。
ドル建終身保険(105歳まで) 保険料 : 約1億円(100万ドル)一時払い(因みに年払いも可能) 当初保険金額 : 約4億円(4倍) 74歳には1億円の返戻金、更に1億円の保険金(計2億円) 94歳には2億円の返戻金、更に1億円の保険金(計3億円) 世界50番以内の規模の大手保険会社 手続きの期間1~2か月 健康状態優良
この方はまだ若いので最終的には途中で解約をするつもりです。それでも死亡保障として約1億円は支払われることになります。
この際の留意ポイントをあげていきます。
「日本居住者が海外の保険に申し込むには事前の許可が必要です。」
日本の保険業法では、日本に関わる海外の保険契約に申し込みをするためには、事前に内閣総理大臣の許可を得ることになっています。
この場合、会社や信託などの法人格が保険契約するのであれば、契約主体は会社や信託と保険会社の間になるので、申込むのは本人では ありません。また、この法人格が海外であれば日本の法律は適用されません。(「及ばない」、という方が正しいかもしれません。)
そんなこともありアメリカ・ハワイのLLCという形態の会社が契約する事となりました。 この点についてもっと知りたい場合には弁護士に確認してください。
「IULには失効するリスクがあります。」
このIULはS&P等の株式インデックスの上下に連動しますが、仮に数年間も株式インデックスが下落をした場合には、将来的には保険が失 効する可能性があります。
しかし、失効しない保険と組み合わせることにより、支払った保険料は必ず戻ってくるように設計します。
このお客様も、これを利用して、元本が確保されるように設計しました。これで万が一、保険が失効しても死亡保険金として1億円は必ず 受け取れます。
「アメリカの株式市場が数年間もマイナスになれば、世界経済は崩壊するでしょうから、そういう事はまずありません。」というのはお かしいのです。そうはいっても、必ず失効のリスクは伝えなければいけないのです。
この説明部分を聞けば、その担当者の質が良くわかります。良い事だけを言って、商品のリスクを伝えない担当者をさんは、決して信じ ない方が良いでしょう。
(注)これらの文章はあくまでも情報提供を目的としており、金融商品の売買やそ の勧誘を目的にはしておりませんのでご留意ください。