TOP > 最近のニュースと話題 > プライベート・バンキング > 「スイス大手銀行であるUBSの米国での不祥事とオフショア金融への影響 - 1」

最近のニュースと話題

「スイス大手銀行であるUBSの米国での不祥事とオフショア金融への影響 - 1」

一覧へ戻る

──────────────────────────────────
「スイス大手銀行であるUBSの米国での不祥事とオフショア金融への影響 - 1」
──────────────────────────────────

◆◆UBSの黄昏がオフショアの黄昏へ?◆◆

昨年から話題となっているスイス最大手の商業銀行であるUBS(ユニオン・
バンク・オブ・スイス)のプライベート・バンキング部門における米国顧客
に対するほぼ強制的な口座閉鎖について、既に幾つかの問い合わせが舞い込
んで来ています。

そこで、今後スイスやその他のオフショア地域での口座開設を検討されてい
る、または既に口座を保有されている方のためにも、改めて解説をしたいと
思います。

まず、留意いただきたいのはメディアから流される情報を鵜呑みにして、む
やみに動揺する必要はない、という点です。今回UBSの米国顧客に対する
口座の閉鎖措置は他のスイス銀行での口座保有者に対して即座に何か影響す
べきものでは決してありません。

しかし、ここではより中長期的に重要な点について説明をして行きたいと思
います。

今回の一件について極めてシンプルに時系列で表現すると、「UBSが米国
籍および永住者(以下米国人)に対し米国内の税法を犯す様々なサービスを
提供していたことが明るみになり、国際的なメガバンクであるUBSに対し
て米国から様々な圧力がかけられた結果、UBSがそれに屈し、その顧客情
報の開示について基本的に同意をした」と言うことになります。

また本件の注目点として、

①UBSが5万人にも上る米国籍者および永住者に恒常的に脱税幇助のスキ
ームなどを提供していたこと、

②米国からの様々な圧力に対してUBSはスイス国内の裁判所の判断を待た
ずして、顧客情報の提供に同意をしたこと、

③これらによる今後のオフショア地域への影響


と言う点があげられます。

これらについて、①から順にひとつずつ解説をしていきた
いと思います。◆

(これは2009年4月25日に登録会員に配信されたものです)

一覧へ戻る

コンサルティング・依頼、申し込み
私たちの考え方
お問い合わせ

このページのトップへ