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スイスとジュネーブのプライベート・バンカー

今回もプライベート・バンカーについてのお話です。前回は「プライベート・バンカー」と一般的なプライベート・バンクの違いについてご説明をしましたが、今回はやや具体的にどんな「プライベート・バンカー」がスイスにはあるのかについて触れてみようと思います。

スイス・プライベート・バンカーズ協会

繰り返しになりますがスイスには「プライベート・バンカーズ協会」なる団体が存在し、「プライベート・バンカー」全てはこの協会のメンバーとなっています。

このプライベート・バンカーズ協会は13の銀行メンバーから成り立ち、このメンバーによって全世界では5000人程度の人々が雇用されています。この本部はジュネーブに永続的に置かれ、スイスにおける「プライベート・バンカー」の特殊な地位や名声を守るために1943年設立されています。また、スイスには「スイス銀行協会」と言うスイスで営業する銀行全体の協会がありますが、この現会長には、日本でも有名なユニオン・バンク・オブ・スイス(UBS)、クレディ・スイスを差し置いて、プライベート・バンカーズ協会のメンバー行の頭取が就任している事からも、スイス銀行界でのその地位の高さを窺い知る事ができるでしょう。

スイス・プライベート・バンカーズの名称

現在のプライベート・バンカーズ協会のメンバー、つまり正式な「プライベート・バンカーズ」は以下の13行となっています。名称の後の数字は設立された年であり、150から200年以上近くの歴史を持つ点が注目されます。

ジュネーブ・プライベート・バンカーズ

この中でも中心的存在となっているのがジュネーブの「ピクテ」、「ロンバー・オーディエ・ダリエ・ヘンチ」、「ミラボー」、「ボーディエ」の4つのプライベート・バンカーです。ジュネーブ空港では、象徴的にそのPRがが掲げられており、ジュネーブを空路で訪れる人には「正に知る人ぞ知る」存在です。

「ピクテ」、「ロンバー・オーディエ・ダリエ・ヘンチ」の二つの銀行は、プライベート・バンカーとしては大手の部類に属しそれぞれ富裕層へサービスを起源にしながらも、現在は国内外年金等の機関投資家に対してもサービスを行なっています。

「ピクテ」の頭取と会って直接話をした際の印象は、非常に先進的でかつ積極的な印象を受けました。またプライベート・バンカーと言う特殊な形態の銀行でありながら、オープンである印象を同時に受けました。そこそこの規模になってしまうと、組織は硬直化、官僚的になるのが通常ですが、ピクテに関しては決断の速さ実行力についてはアメリカの会社にも劣らないでしょう。

「ロンバー・オーディエ・ダリエ・ヘンチ」は、「ロンバー・オーディエ」と「ダリエ・ヘンチ」が数年前に合併して出来た銀行で、現在は「プライベート・バンカー」として「ピクテ」に肩を並べる規模を有しています。

「ミラボー」は、原則としては個人を中心にサービスを行なっているプライベート・バンカーですが、最近は機関投資家へのサービスも部分的には提供をしてます。

この中で「ボーディエ」は規模的には最も小振りですが、設立時から個人顧客に徹しています。他の在ジュネーブのプライベート・バンカーが、海外に銀行の名前を称した現地法人や駐在員事務所などを積極的に設立して拡大路線を進めている一方で、「ボーディエ」は海外の顧客に対してもあくまでもスイスそれも主にジュネーブから直接サービスを提供する戦略をとっています。もっとも、実際にはニューヨーク、パリ、ロンドンに「ボーディエ」の名とは異なる名前の資産運用会社を傘下に持って国際展開を図っています。

これはむやみな拡大によるサービスの質の低下を避けると同時に、顧客にとっての守秘性を高める事を重視しプライベート・バンカーにおいて、より独自の存在を目指しているからこそと言えるでしょう。

いずれにしてもスイスで「プライベート・バンカー」、「プライベート・バンク」、「プライベート・バンキング」を語る際には、これらジュネーブの4つのプライベート・バンカーを抜きには語ることが不可能であるほど、重要かつ中心的な地位を占めているのは、日本ではあまり知られていない事実かもしれません。

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